2019年メキシコペソ円の見通し(今後)を過去10年チャートから予想

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更新日:2019年9月24日

メキシコペソ円の見通し(今後)を過去10年チャートから予想

こんにちは、為替カバです。
高い金利が魅力のメキシコペソですが、FXでもらうスワップポイント以上に暴落で為替差損が発生すると、目も当てられません。

そこで、メキシコペソの今後の見通しを、以下の点から調べました。

  1. メキシコペソ円の過去10年のチャートで値動きを考察
  2. メキシコペソ円の史上最安値・最高値の推移と、その理由
  3. メキシコ大統領の政策は?
  4. メキシコの政策金利は為替に影響する?
  5. メキシコペソの格付けは大丈夫?デフォルトは?
  6. メキシコのインフレ率推移
  7. 2019年メキシコペソ円今後の見通し
  8. メキシコペソ円の購入タイミング 今は買い時?売り時?

1.メキシコペソ円の過去10年のチャートで値動きを考察

メキシコペソに投資する場合、まず知りたいのが過去の値動きです。
下の図は、メキシコペソ円の過去10年の為替チャートです。
2008年は10円台だった為替レートが、2008年10月の世界金融危機後で暴落した後、2019年は5円台で推移しています。

過去10年間のメキシコペソ円の為替レートの推移から、今後の見通しをある程度予測できます。

メキシコペソ円の過去10年のチャート

過去10年では、特に大きな値動きが4回発生しています。

メキシコペソ円の主な為替変動履歴
No. 主な要因 変動率 概要
世界金融危機 43%
下落
2008年10月以降、100年に1度と言われる世界金融危機の影響で
メキシコペソを含む多くの通貨が暴落
アメリカ国債
格下げ
24%
下落
2011年8月、格付け会社のS&Pがアメリカ国債をAA+に格下げ
アメリカ国債は約70年間最上級の格付けを維持してきたため、
世界中に衝撃が走り、世界経済は一気に冷え込むことに。
2011年11月には、当時の最安値1メキシコペソ=5.41円を記録。
先進国の
金融緩和
21%
上昇
2013年前後、日本や欧米による金融緩和の実施の影響で、
リスクの高い資産に積極的に資金を振り分けるリスクオン
の状態になり、資金が新興国通貨のメキシコペソにも流入。
中国経済の
景気減速+
トランプ氏
大統領当選
43%
下落
2015年8月、中国経済の景気減速の影響で、新興国通貨が暴落。
さらに、2016年11月アメリカ大統領にトランプ氏が当選
トランプ氏は「メキシコとの国境に壁を建設する」と公言

これら、過去10年にメキシコペソの為替相場が大きく動いた原因は、国内経済やカントリーリスクだけでなく、世界経済や隣国アメリカの状況も関係しています。

結論

メキシコペソ円は、世界金融危機クラスの大きなイベントがなければ、今後2~3年は5円台を中心に動いていくと思われます。


2.メキシコペソ円の史上最安値・最高値の推移と、その理由

現在のメキシコペソ円史上最安値は、2016年11月11日の4.87円です。

主な原因は2016年11月8日のトランプ氏のアメリカ大統領当選です。
トランプ氏は選挙期間中
「メキシコとの国境に壁を建てる
「壁の建設費用はメキシコに支払わせる」
と言っていました。

そのため、トランプ氏の当選により、
「アメリカとの関係が悪化し、メキシコの経済状況が悪くなるのでは」
との悲観論がメキシコペソの暴落につながりました。

※メキシコとの国境に壁を建てる理由:
不法移民は米国内に1100万人いるとされ、約半数がメキシコから入国しているといわれます。
そこでトランプ氏は、これら不法移民を「犯罪者」とやり玉に挙げて壁で防ごうとしています。

メキシコペソ円最安値・最高値の推移

2008年から2019年のメキシコペソ円最安値・最高値は下のように推移しています。
2008年以降で、最高値の更新はありませんが、最安値の更新は5回起こっています。

メキシコペソ円最安値・最高値の推移
最高値 最安値
2008年 11.06円 6.48円<過去最安値>
2009年 7.71円 6.08円<過去最安値>
2010年 7.77円 6.33円
2011年 7.29円 5.39円<過去最安値>
2012年 6.76円 5.33円<過去最安値>
2013年 8.46円 6.70円
2014年 8.72円 7.44円
2015年 8.20円 6.77円
2016年 7.00円 4.87円<過去最安値>
2017年 6.43円 5.17円
2018年 6.17円 5.27円
2019年 5.98円 5.24円

結論

メキシコペソ円は、市場が不安定になった際は、2~3年に1度の割合で最安値を更新する恐れがあります。


3.メキシコ大統領の政策は?

トランプ大統領の言動により、為替レートが動くのと同様に、メキシコの政策によっても、為替レートが変動する恐れがあります。

そこで、メキシコ大統領の政策についても調べました。

2018年12月1日、元メキシコ市長のロペスオブラドール氏(通称AMLO)がメキシコ大統領に就任しました。(任期は2024年9月末まで)

メキシコ大統領は国内市場の育成により、4%以上の成長を達成することを目標に掲げています。
そのため、基本政策も汚職撲滅・格差の是正・インフラ投資など国内に目を向けています。

メキシコ大統領のアメリカへの姿勢

メキシコにとって、貿易や投資におけるアメリカの重要性は、非常に高いといえます。
そのため、自国の雇用機会拡大・所得水準向上により、移民を抑制するとして、アメリカとの全面対決を避ける姿勢を見せています。

結論

今のところ、アメリカとの関係悪化でメキシコペソが暴落する状況は避けられそうです。


4.メキシコの政策金利は為替に影響する?

メキシコペソは高金利通貨で有名です。
そのため、私たち個人投資家からすると、政策金利が低くなれば魅力が薄れメキシコペソが安くなり、政策金利が高くなれば逆にメキシコペソが高くなるイメージがあります。

一方、2016年は下図のように政策金利が上昇したにもかかわらず、メキシコペソ円為替相場は下落しています。1日や2日は影響するかもしれませんが、長期で見た場合は、為替レートと政策金利の間には、ほとんど相関がないと分かります。

2016年 メキシコペソ円の為替レートと政策金利の推移

結論

「長期で見た場合、メキシコペソの為替レートと政策金利の間に相関はない」

ただし、FXのスワップポイントはその国の政策金利をもとに決められます。メキシコの政策金利が今後どうなるのか、知っておいた方がいいでしょう。
メキシコの政策金利の推移と今後の見通し

また、同じメキシコペソ円でもFX会社によってスワップポイントが違います。少しでも高いスワップポイントを提供するFX会社でトレードしたほうが、より多くのお金を入手できます。
メキシコペソ円のFXスワップポイントを比較


5.メキシコの格付けは大丈夫?デフォルトしない?

私たち投資家にとって、投資する通貨がデフォルトになるような事態は避けなければいけません。
※デフォルト:債券の発行者が、借りたお金を期限までに返済できなくなった状態のこと

その国の通貨の安全性(デフォルトしそうか?)は、格付け会社が公表する「格付け」である程度分かります。

メキシコの格付けは、大手格付け会社によって以下のようにランク付けされています。
高金利通貨で有名な南アフリカランド・トルコリラよりも高い格付けです。

メキシコの国債格付け
メキシコペソ 南アフリカランド トルコリラ
ムーディーズ A3 Baa3 Ba2
S&P BBB+ BB BB-

格付けの種類
ムーディーズ S&P 投資判断
Aaa AAA 信用リスクが最小限(信用力が最大)
Aa AA 信用リスクが極めて低い(信用力大)
A A 信用リスクが低い(信用力あり)
Baa BBB 信用リスクは中程度
※このランク(Baa3/BBB-)までが一般的に、
「投資適格級」とされます。
Ba BB 相当の信用リスク
※このランク(Ba1/BB+)以下は、
「投資不適格級」「ジャンク級」などと呼ばれます。
B D 信用リスクが高い
Caa CCC 信用リスクが極めて高い(デフォルト一歩手前)
SD SD 選択的デフォルト・一部債務不履行
D D 債務不履行

結論

ムーディーズ・S&Pともメキシコに投資適格級の格付けをしています。
この格付けは、前政権の潜在成長を高める構造改革の姿勢を評価したもので、今の政権も国内市場の育成を基本政策の柱としています。

現在、メキシコペソがデフォルトになる可能性は、かなり低いといえます。


6.メキシコのインフレ率推移

「同じ物の値段は、どこの国でも同じになる」
という購買力平価説によると、

「インフレ率が高い国の通貨は、インフレ率が低い国の通貨よりも価値が下がる」

ことになります。
インフレ率について詳しくはこちら→各通貨のインフレ率

そこで、メキシコのインフレ率を他国と比較しました。

メキシコ インフレ率の推移
メキシコ トルコ 南アフリカ 日本
2010年 4.16% 8.57% 4.26% -0.72%
2011年 3.41% 6.47% 4.99% -0.27%
2012年 4.11% 8.89% 5.62% -0.06%
2013年 3.81% 7.49% 5.76% 0.34%
2014年 4.02% 8.86% 6.09% 2.76%
2015年 2.72% 7.67% 4.58% 0.79%
2016年 2.82% 7.78% 6.34% -0.11%
2017年 6.04% 11.14% 5.27% 0.47%
2018年 4.90% 16.33% 4.62% 0.88%
2010-2018年
平均
4.00% 9.24% 5.28% 0.46%

過去のメキシコのインフレ率は、日本よりは高いですが、高金利通貨の中では低いです。
さらに、2019年のインフレ率も比較しました。

2019年も、メキシコは高金利通貨の中では低いインフレ率です。

2019年 メキシコ インフレ率の推移
メキシコ トルコ 南アフリカ 日本
1月 4.4% 20.4% 4.0% 0.2%
2月 3.9% 19.7% 4.1% 0.2%
3月 4.0% 19.7% 4.5% 0.5%
4月 4.4% 19.5% 4.4% 0.9%
5月 4.3% 18.7% 4.5% 0.7%
6月 3.9% 15.7% 4.5% 0.7%
7月 3.8% 16.6% 4.0% 0.5%
8月 3.2% 15.0% 4.3% 0.3%
9月
10月
11月
12月

結論

メキシコは高金利通貨の中ではインフレ率が低く、南アフリカランドやトルコリラに比べると、下落しにくいといえます。


7.2019年メキシコペソの今後の見通しは?

下の図は直近1年のメキシコペソ円為替チャートです。↓
米中貿易摩擦の影響で、若干下がってきています。

メキシコペソ円 直近1年の為替チャート

さらに、直近3か月の為替レートも調べました。↓
5.2円台まで進んだ8月の円高局面からは、抜け出した感があります。

メキシコペソ円 直近3ヶ月の為替チャート

為替相場の上昇下落要因をメキシコペソ関連ニュースから推測

2018年5月~6月のメキシコペソ円下落相場
メキシコ大統領選挙で、現在のペニャニエト大統領の後継ミード氏(与党)ではなく、新興左派「国家再生運動」のロペスオブラドール氏が優勢とみて、市場の不透明感をからメキシコペソ
が下落しました。

2018年6月~7月のメキシコペソ円上昇相場
米中貿易戦争のリスクが後退したことなどから、リスクオンの状態になり、メキシコペソ円が上昇しました。

2018年11月のメキシコペソ円下落相場
アメリカ政策金利の上昇などにより、メキシコペソなどの新興国通貨からアメリカドルへ資金が流入したことで、メキシコペソ円が下落しました。

2019年8月のメキシコペソ円下落相場
米中貿易摩擦の激化によって世界経済の悪化懸念が強まり、リスク回避目的の円買い・メキシコペソ売りが優勢となりました。

2019年メキシコペソ円の主な上昇・下落要因

●メキシコペソ安の要因(影響が高い順)
1.米中貿易摩擦の激化
2.アメリカ政策金利の利上げ
3.トランプ政策リスク(アメリカとの関係悪化)

●メキシコペソ高の要因(影響が高い順)
1.移民問題でのアメリカとの関係修復
2.堅調な国内成長
3.北米自由貿易協定(NAFTA)などの自由貿易協定の締結による貿易促進
4.アメリカ政策金利の利下げ

2019年メキシコペソ円の見通し 結論

メキシコ経済は、輸入全体の約46%、輸出全体の約80%をアメリカが占めます。(2017年)
そのため、アメリカとの関係は、メキシコペソ円の為替レートに直結します。

ただ、今のところはアメリカとメキシコで大きな衝突は起きていないため、関係悪化によって相場が暴落する可能性は低いでしょう。

さらに、米ドルの政策金利は2019年7月31日に下がりました。そのため、今後すぐに金利上昇に転じる可能性は低そうです。

一方で、米中貿易摩擦による世界経済の悪化には、注意が必要です。

よって、今後1年のメキシコペソ円の予想レンジは、5.2円~6.1円とします。


8.メキシコペソ円の購入タイミング 今は買い時?売り時?

これまでの説明から、メキシコペソ円の見通しはある程度感じることができたと思います。
そこで、今のメキシコペソ円為替レートは、中長期では買い時か?売り時か?調べました。

メキシコペソ円 年間変動率

メキシコペソ円の年間変動率は15%~30%です。
平均すると20.38%ですので、平均為替レート±10%で動いていることがわかります。

メキシコペソ円の過去5年間 年間変動率
2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 平均変動率
15.88% 17.61% 30.43% 22.34% 15.66% 20.38%

メキシコペソ円 購入タイミング

メキシコペソ円の推移は平均為替レート±10%であることから

についての関係を表す下のような図を作成しました。

メキシコペソ円 為替チャート
この表から、

これらのことから、売買タイミングは

だと、そこそこ売買タイミングが発生し、売却時に為替差益とスワップポイントの両方をもらえる可能性が高まります。

下の表は、上の売買タイミングで2010年から2018年まで売買した結果です。
なお、為替レートのチェックは毎月月初めに行いました。

追加条件1:保有中に、6か月平均-10%まで下がる局面では、大きな上昇が見込めることから売却タイミングを「6か月平均+5%以上」の時にします。
追加条件2:ポジション保有中に為替レートが6か月平均-5%以下になった場合、為替レートが直前の購入レートよりも高ければ購入せず、低ければ購入します。

メキシコペソ円 10万通貨取引時の売買結果
購入日 購入
レート
売却日 売却
レート
為替
損益
スワップ
損益
合計
損益
2010年
7月1日
6.77円 2010年
12月1日
6.74円 -3000円 +12430円 +9430円
2010年
9月1日
6.40円 2010年
12月1日
6.74円 +34000円 +7323円 +41323円
2011年
9月1日
6.24円 2012年
2月1日
5.84円 -40000円 +10817円 -29183円
2011年
10月1日
5.52円 2012年
2月1日
5.84円 +32000円 +8478円 +40478円
2012年
6月1日
5.43円 2012年
10月1日
6.06円 +63000円 +8715円 +71715円
2015年
9月1日
7.13円 2015年
12月1日
7.41円 +28000円 +5384円 +33384円
2015年
10月1日
7.09円 2015年
12月1日
7.41円 +32000円 +3602円 +35602円
2016年
2月1日
6.68円 2017年
4月1日
5.93円 -75000円 +32247円 -42753円
2016年
3月1日
6.28円 2017年
4月1日
5.93円 -35000円 +30158円 -4842円
2016年
5月1日
6.20円 2017年
4月1日
5.93円 -27000円 +26175円 -825円
2016年
6月1日
5.93円 2017年
4月1日
5.93円 0円 +24239円 +24239円
2016年
7月1日
5.61円 2017年
4月1日
5.93円 +32000円 +22138円 +54138円
2016年
8月1日
5.46円 2017年
4月1日
5.93円 +47000円 +20151円 +67151円
2016年
10月1日
5.34円 2017年
4月1日
5.93円 +59000円 +16041円 +75041円
2018年
1月1日
5.73円 2018年
5月1日
5.87円 +14000円 +14426円 +28426円
2019年
9月1日
5.30円 保有中 保有中 保有中 保有中 保有中
購入日 購入
レート
売却日 売却
レート
為替
損益
スワップ
損益
合計
損益

2010年以降の合計損益は+40万3324円で、売買1回あたりの平均損益は+26888円です。
レバレッジ1倍で約60万円の投資ですので、レバレッジ1倍でのリターンは4.48%、レバレッジ3倍だと13.44%と、かなり割のいい投資です。

結論

メキシコペソ円の売買タイミング 2019年9月24日時点
為替レート 6か月平均 6か月平均-5%
5.52円 5.61円 5.33円

為替レートが6か月平均-5%を上回っていることから、買い時ではありません。
待ちの状態です。



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