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著者:為替カバ 更新日:2021年1月1日
南アフリカランド円の為替見通し(今後)
ランド円はこれから上がるのか下がるのか、
今後の見通し(動向)はどうなるのかといった将来の展望を調べるためには、
為替レートがどういう理由で動くのか、その変動要因を知っておく必要があります。
ランド円が動くと考えられる要因としては、以下のものが考えられます。
- 金価格
- GDP
- 政策金利
- 消費者物価指数
- 南アフリカの株価
- 日本の株価
- 世界の景気(VIX指数)
1.金価格
南アフリカは、世界一の金の埋蔵量を誇り、対外輸出に占める鉱山資源の割合も非常に高い資源大国です。
そのため、まず最初に金価格と為替レートとの相関を調べました。
2.GDP
経済指標の王様といわれる、GDPが挙げられます。
このGDPが高い国ほど、投資家にとって魅力的な国に見えます。
このGDPは、果たして為替相場と関連するのでしょうか?
3.政策金利
政策金利によって、受け取るスワップポイントが決まります。
高金利で有名な南アフリカランドですが、政策金利によって為替レートは左右されるのでしょうか?
4.消費者物価指数
消費者物価指数は通貨と密接に係わり合いがあるといわれていますが、南アフリカの為替レートも消費者物価指数を深い関わりがあるのでしょうか?
5.南アフリカの株価
南アフリカの株価と為替相場の関連性も知りたいところです。
6.日本の株価
ランド円は「南アフリカランド」と「日本円」に関する為替です。
日本の株価についても関連性を調べました。
7.世界の景気(VIX指数)
100年に一度といわれる世界金融危機が原因で、南アフリカランドが2008年10月に当時の過去最安値をつけたことからも、深いかかわりがあると見て間違いなさそうです。
そこで、世界景気を表すVIX指数とランド円の関連性を調べました。
これらランド円の動向要因を調べることで、南アフリカランド円の今後の見通しを予測することが出来るのか調べました。
検証の結果、ランド円の為替相場は、金価格やGDP、政策金利とは関連性が低く、
逆に世界の景気(VIX指数)とは関連性が高いことがわかりました。
そこで、VIX指数をチェックしつつ、ランドの見通しを予想してみます。
2021年1月時点 南アフリカランド円の見通し
まず、直近3か月のランド円の為替チャートとVIX指数の推移を解説します。
南アフリカランド円の為替チャート

南アフリカランド円チャートのコメント
2020年11月・12月 新型コロナウイルスのワクチンへの期待感から、ランド円上昇
2021年1月1日時点は1ランド=7.0円台で推移
なお、2019年のランド円は、下のように7円台を中心とした値動きでした。

南アフリカランド円2019年チャートのコメント
2019年7月下旬 格付け会社フィッチが南アの格付け「BB+」の見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたため、ランド円が円高に(見通しを下げた原因は、GDP成長率の低下と国営電力会社エスコムへの支援拡大などによる財政圧迫)
2019年8月 米中貿易摩擦の激化で世界経済の見通しが不透明になり、円高に
2019年9月4日 香港政府は「逃亡犯条例」改正案を撤回すると正式に表明したことで、投資家心理が改善しランド円も徐々に円安に
2019年9月中旬 米中貿易摩擦の再燃で再び円高に
2019年10月 米中対立への懸念が和らぎ、徐々に円安に
2019年10月30日 南アフリカの2019年GDP成長率が0.5%になるとの見通しが報じられると、7.4円台だった為替レートは一気に7.2円台まで下落(2019年GDP成長率の予想は1.5%)
2019年11月~12月 米中対立懸念の後退で為替レートが再び上昇
VIX指数の推移

VIX指数チャートのコメント
2020年1月下旬 中国・武漢からの新型ウイルス感染拡大の影響で、20近くまで上昇
2020年2月下旬 新型コロナウイルス感染拡大の動きは静まらず、VIX指数30超に暴騰
2020年3月16日 リーマンショック時の89に匹敵する、82.69を記録
2020年4月 一気に下がるものの30台での推移で、平常時の20以下にはまだ戻らず
2020年5月 徐々に低下し、30を切るものの平常時の20以下にはまだ戻らず
2020年6月中旬 コロナウイルスの感染拡大の影響で、再び30台に
2020年9月下旬 特に欧米でのコロナウイルスの感染拡大の影響で、再び30台に
2020年11月 新型コロナウイルスのワクチンへの期待感から、20近くまで下落
2021年1月1日時点でVIX指数は22.77
(通常、VIX指数は10~20の間で推移しています。最新のVIX指数はこちらです。)
なお、2019年は以下のようなチャート値動きでした。

2019年VIX指数チャートのコメント
2019年8月2日 トランプ米大統領は中国に対する制裁関税「第4弾」を9月1日に発動すると表明
2019年8月5日 中国側も対抗措置を取る姿勢を示したため、米中貿易摩擦激化による世界経済の悪化懸念が強まり、VIX指数が24.59まで上昇
また、最近ランド円の為替相場に影響を与えた主なニュースは以下の通りです。
南アフリカランド円関連の主なニュース
日付 | 内容 | 為替相場 |
2月2日 | 南アフリカ国会が、ズマ大統領への不信任案を提出 | ランド高 |
2月5日 | 米国のNYダウ平均が暴落し、各国の株に連鎖する世界同時株安が発生 →高金利のランドを売って、信頼性の高い円を買う動きになりました |
ランド安 |
2月15日 | ズマ大統領が辞任を表明 | ランド高 |
2月21日 | 南アフリカ2018年1月の消費者物価指数(インフレ率)4.1% →予想の4.5%を下回りました |
ランド高 |
2月21日 | ギガバ財務相が、25年ぶりに付加価値税を引き上げする方針を発表 →財政赤字削減への期待感が強まりました |
ランド高 |
2月26日 | ラマポーザ新政権の内閣改造 →新政権への期待感が強まりました |
ランド高 |
3月6日 | 南アフリカの2017年10-12月GDP成長率が前年比+3.4% →予想の+1.8%を上回りました |
ランド高 |
3月19日 | 格付け会社ムーディーズが南アフリカの格付けを下げる可能性が浮上 | ランド安 |
3月23日 | 米格付け会社ムーディーズは、南アフリカの格付け「Baa3」を 維持し、見通しを「ネガティブ→安定的」に引き上げ |
ランド高 |
3月28日 | 南アフリカ準備銀行が政策金利を6.75%→6.50%に引き下げ | ランド安 |
4月18日 | 南アフリカ2018年3月の消費者物価指数(インフレ率)3.8% →予想の4.1%を下回りました |
ランド高 |
4月23日 | アメリカ10年債利回りが2.995%まで上昇 →世界のお金が米ドルに流入しました |
ランド安 |
6月5日 | 南アフリカ政府は1-3月GDP成長率が前期比で年率-2.7%と発表 →予想の-0.5%を下回りました |
ランド安 |
8月13日 | トランプ米大統領が 「トルコから輸入する鉄鋼・アルミ関税を2倍にすることを認めた」 とツイートしたことを受けてトルコリラ売りが加速 →南アフリカランドも新興国通貨として売られました |
ランド安 |
11月22日 | 南アフリカ準備銀行が政策金利を6.50%→6.75%に引き上げ | ランド高 |
日付 | 内容 | 為替相場 |
1月3日 | 東京市場が休みで薄商いということもあり、一気に7.16円まで下落 | ランド安 |
2月20日 | 2019-2020年の財政赤字の対GDP比予想を4.2%→4.5%に下方修正 | ランド安 |
3月29日 | 米中貿易摩擦が進展 | ランド高 |
6月上旬 | FRBによる米ドル利下げ観測 | ランド高 |
7月18日 | 南アフリカ準備銀行が政策金利を6.75%→6.50%に引き下げ | 変化なし |
7月26日 | 格付け会社フィッチ・レーティングスは、南アフリカの格付け見通しを 「安定的」から「ネガティブ」に引き下げ |
変化なし |
9月3日 | 南アフリカ政府は4-6月GDP成長率が前期比で年率+3.1%と発表 | 変化なし |
10月30日 | 南アフリカ財務省は2019年GDP成長率が0.5%の見通しを発表 | ランド安 |
日付 | 内容 | 為替相場 |
1月下旬 | 中国・武漢で発生した新型ウイルスの影響で、7.2円台まで下落 | ランド安 |
2月 | 米格付け会社ムーディーズは南アフリカの格付けを 「Baa3」から「Ba1」に1段階引き下げ |
ランド安 |
3月27日 | 新型コロナウイルス感染拡大の動きは静まらず、ランド円も暴落中。 | ランド安 |
4月6日 | 新型コロナウイルスの感染拡大&原油安&格下げのトリプルパンチで、 1ランド=5.58円と史上最安値を更新 |
ランド安 |
6月上旬 | コロナリスクが若干後退し、1ランド=6.5円台まで上昇 | ランド安 |
今後の南アフリカ経済
2017年12月19日の南アフリカ民族会議(ANC)で、ラマポーザ氏が党首に決まりました。
ラマポーザ氏は現在65歳で、卓越した交渉能力と戦略で故ネルソン・マンデラ氏とともにアパルトヘイト撤廃交渉を成功に導きました。
実業家としても成功しているラマポーザ氏に、南アフリカ経済成長の押し上げが期待されています。
その証拠に、2017年12月27日にはラマポーザ新党首への期待感から、2017年最高値の1ランド=9.24円を記録しました。
なお、ズマ大統領の任期は2019年の総選挙までで、当面はラマポーザ新党首との双頭体制ですが、国民に不人気のズマ氏は2018年2月15日、とうとう退陣に追い込まれました。
一方、2018年の南アフリカのGDP成長率は、新興国の中では低水準のままです。
1-3月 | 4-6月 | 7-9月 | 10-12月 |
-2.7% | -0.5% | 2.6% | 1.4% |
新体制に代わり、徐々に改革が進められてきた2019年が勝負の年です。
2019年1-3月 GDP成長率が-3.2%とよくありませんでした。
原因は国営電力会社エスコムによる計画停電が、製造業の生産を直撃したため。
2019年4-6月 この反動でGDP成長率は+3.1%でした。
2019年7-9月 GDP成長率-0.6%と、またマイナス圏に突入。
南アフリカ中央銀行は、2019年通期のGDP成長率を0.6%と予想しています。
1-3月 | 4-6月 | 7-9月 | 10-12月 |
-3.2% | +3.1% | -0.6% | -1.4% |
2020年は、残念ながらコロナに翻弄されています。
2020年通期の経済成長率は、南アフリカを含めほとんどの国でマイナスとなる予想です。
1-3月 | 4-6月 | 7-9月 | 10-12月 |
-2.0% | -51% |
次に、今後の南アフリカランドの見通しについて、世界の景気に影響を与える要因をメインに、考察しました。
南アフリカランドの今後の見通しに影響を与える要因
- 原油価格
- 中国経済
- アメリカの政策金利動向
- アメリカ大統領トランプ氏の動向
- 南アフリカの格付け
1.原油価格
原油価格は、世界経済やランド円に大きな影響を与えます。
- 原油価格が安値or高値水準→世界経済悪化→ランド安
- 原油価格が適正水準→世界経済にプラス→ランド高
では、原油価格の状況を時系列で解説します。
・2016年前半:原油価格は大幅な安値水準(1バレル=30ドル前後)
原油安で、産油国の経済が悪化し、世界経済の見通しも悪化
・2016年後半:原油価格は若干の安値水準(1バレル=40ドル台)
新興国の需要が増えたこと、2016年11月30日OPEC(石油輸出国機構の加盟国)がオーストリアで総会を開き、原油の減産に踏み切ったことから、原油価格が最安値水準を脱却
(OPECが原油の減産に踏み切るのは、リーマンショックで原油の需要が減少した2008年以来8年ぶりのことです。)
・2017年~2018年:原油価格は安値~適正水準(1バレル=50ドル~70ドル)
「2017年5月25日、OPECが2018年3月までの減産延長で合意」
「2017年11月30日、OPECとロシアなど非加盟の産油国は、2018年3月までとなっている減産を2018年末まで延長することで合意」
などで、原油価格が上昇を続けましたが、2018年10月、原油の供給過剰が懸念され若干下がりました。
・2019年:原油価格は適正水準(1バレル=50~60ドル)
「1月から6か月、OPECとロシアなど非加盟の産油国は、合計で日量120万バレル減産することで合意」といったことを背景に、原油価格の適正水準が継続しています。
・2020年:原油価格は安値水準(1バレル=30~50ドル)
新型コロナウィルス感染拡大で原油の需要が減ったことから、原油が暴落しました。
2021年1月時点で、1バレル48ドル台の水準です。
2.中国経済
中国経済も、世界経済に大きな影響を与えます。また、中国は南アフリカにとって最大の貿易相手国で、中国経済の回復はランド高の要因となります。
第1位 | 第2位 | 第3位 | |
南アフリカ共和国の輸出相手国 | 中国 | アメリカ | 日本 |
南アフリカ共和国の輸入相手国 | 中国 | ドイツ | サウジアラビア |
中国経済の動向を知るのに最適な指標は、GDP成長率と製造業購買担当者景況感(PMI)※です。
※製造業購買担当者景況感:PMIとも呼ばれ、製造業やサービス業の購買担当者を対象にアンケートや聞き取りなどを行い、新規受注や生産高、受注残、価格、雇用、購買数量などの指数に一定のウエイトを掛けて算出する指数。50を上回れば景気拡大、下回れば景気後退のサイン。景気実態を正確に映し出しやすい。
中国のGDP成長率
2020年1月~3月の国内総生産(GDP)成長率は-9.8%で、統計を取りはじめてから初のマイナス成長です。
また、2020年の経済成長率は、先行きが見通せないことから、中国政府は目標設定をしませんでした。
2017年 | 1~3月 | 4~6月 | 7~9月 | 10~12月 |
GDP成長率 | +6.9% | +6.9% | +6.8% | +6.8% |
2018年 | 1~3月 | 4~6月 | 7~9月 | 10~12月 |
GDP成長率 | +6.8% | +6.7% | +6.5% | +6.4% |
2019年 | 1~3月 | 4~6月 | 7~9月 | 10~12月 |
GDP成長率 | +6.4% | +6.2% | +6.0% | +6.0% |
2020年 | 1~3月 | 4~6月 | 7~9月 | 10~12月 |
GDP成長率 | -9.8% | +11.5% | +2.7% |
中国の製造業購買担当者景況感
2016年8月~2018年11月:27か月連続で50を上回る
2018年12月~2019年2月:50を下回る
2019年3月・4月:米中貿易摩擦の影響が、中国経済にも目に見える形で出てきましたが
・中国政府の景気対策が効き始めた
・春節(旧正月)休暇による特殊要因
ことから、50を上回りました。
2019年5月~10月:6か月連続で50を下回る
2019年11月~:ようやく50を上回りました。
2020年2月:新型コロナウイルスの影響で、35.7という過去最低値を記録
2020年3月:50を大きく上回ったものの、PMIは生産が前月比で増えたかを確認する指標で、海外の需要は悪化
2020年3月~2020年12月:10か月連続で50を上回り、景気の回復が見え始めた
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 |
51.3 | 50.3 | 51.5 | 51.4 | 51.9 | 51.5 |
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
51.2 | 51.3 | 50.8 | 50.2 | 50.0 | 49.4 |
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 |
49.5 | 49.2 | 50.5 | 50.1 | 49.4 | 49.4 |
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
49.7 | 49.5 | 49.8 | 49.3 | 50.2 | 50.2 |
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 |
50.0 | 35.7 | 52.0 | 50.8 | 50.6 | 50.9 |
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
51.1 | 51.0 | 51.5 | 51.4 | 52.1 | 51.9 |
3.アメリカの政策金利動向
アメリカが利上げされると、資金がアメリカドルに流入しやすくなるため、高金利が売りの南アフリカランドにとっては、通貨安の要因です。
2020年3月のFOMC※で、アメリカドルの利下げが発表されました。
これでアメリカの政策金利は0.25%になりました。
※FOMC:Federal Open Market Committee(連邦公開市場委員会)の略で、アメリカの金融政策を決定する会合です。
普通は資金がアメリカドルから流出して、ランド円が円安になるところですが、今回の発表は市場ではすでに織り込み済みで、新型コロナの影響で景気も悪化しているため、利下げ発表前後でのランド円の為替相場は、ほとんど変わりませんでした。
アメリカの利上げ時期は、「アメリカ雇用統計」と、政策金利を決定する「FRBパウエル議長の発言」で予想できます
アメリカ雇用統計
特に非農業部門雇用者数と失業率の数値が利上げ判断に考慮されます。
- 雇用者数が予想よりも多く失業率が予想よりも低い
→好景気(利上げ可能性が高い) - 雇用者数が予想よりも低く失業率が予想よりも高い
→不景気(利上げ可能性が低い)
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 |
20.0 | 31.3 | 10.3 | 16.4 | 22.3 | 21.3 |
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
15.7 | 20.1 | 13.4 | 25 | 15.5 | 31.2 |
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 |
30.4 | 2.0 | 19.6 | 26.3 | 7.5 | 22.4 |
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
16.4 | 13.0 | 13.6 | 12.8 | 26.6 | 14.5 |
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 |
22.5 | 27.3 | -70.1 | -2050 | 250.9 | 480 |
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
176.3 | 137.1 | 66.1 | 63.8 | 24.5 | 5(予想) |
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 |
4.1 | 4.1 | 4.1 | 4.1 | 3.9 | 3.8 |
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
4.0 | 3.9 | 3.9 | 3.7 | 3.7 | 3.9 |
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 |
4.0 | 3.8 | 3.8 | 3.6 | 3.6 | 3.7 |
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
3.7 | 3.7 | 3.5 | 3.6 | 3.5 | 3.5 |
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 |
3.6 | 3.5 | 4.4 | 14.7 | 13.3 | 11.1 |
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
10.2 | 8.4 | 7.9 | 6.9 | 6.8 | 6.8(予想) |
過去のアメリカ雇用統計を見る限り、アメリカ経済は堅調に推移していましたが、今後は新型コロナの影響で、悪化していくものと思われます。
→アメリカ政策金利の見通し詳細
現在、南アフリカランドと米ドルの金利差は大きいままですので、その点ではランド円は堅調に推移しそうです。
なお、アメリカの利上げは、景気の悪化を意味しないため、VIX指数とは関連しません。
VIX指数があまり変動していないにもかかわらず、ランド円が大きく下落した場合、アメリカの利上げ可能性が早まり、お金がドルに流入していることを疑った方がいいでしょう。
4.アメリカ大統領トランプ氏の動向
2016年11月にトランプ大統領が誕生しました。
GDP第1位のアメリカ大統領の動向は、世界経済に大きな影響を及ぼします。
そのため、世界経済の影響を受けるランド円の為替レートも、トランプ大統領の動向で変動することがあります。
時期 | トランプ大統領の動向 | ランド円の為替レート |
2016年11月~ 2017年3月 |
減税策やインフラ投資などトランプ 大統領への期待感(通称トランプ相場) |
7.64円→8.85円の円安 |
2017年3月27日~ 2017年3月31日 |
医療保険制度改革法(オバマケア) 代替案の採決見送りによる、 トランプ政策への不透明感 |
8.90円→8.30円の円高 |
2017年5月17日~ 2017年5月18日 |
トランプ政権とロシアの不適切な関係 (ロシアゲート事件)の報道 |
8.64円→8.29円の円高 |
不定期 | 米中貿易摩擦の示唆 | 報道が出たら円高 |
2018年12月~ | 米政府機関の一部閉鎖 | 円高 |
このようにトランプ大統領の動向は、ランド円の相場に大きな影響を与えていますが、最近はトランプ大統領のニュースで、円高に動くことが多くなっています。
5.南アフリカの格付け
大手格付け会社が、南アフリカ国債の安全性についてどう評価しているかも参考になります。
現在の評価は
- ムーディーズ:Ba1(相当の信用リスクで「投資不適格級」)
- S&P:BB-(相当の信用リスクで「投資不適格級」)
大手格付け会社が2社とも不適格級と判断しています。
詳しく確認→南アフリカの国債格付け推移
南アフリカランド円の為替見通し 結論
上に挙げた4つの要因は、以下の状況です。
1.原油価格:急激な原油安でランド円の円高要因
2.中国経済:景気回復中で、ランド円の円安要因
3.アメリカの政策金利動向:実質利上げが停止された状態で、ランド円の円安要因
4.アメリカ大統領トランプ氏の動向:米中貿易摩擦の激化は、ランド円の円高要因
5.2020年3月~4月にムーディーズ・S&Pが格下げ、ランド円の円高要因
これらのことから、今後1年間のランド円の予想レンジは、5.8円~6.8円とします。
次回更新予定日 : 2021年2月1日
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