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世界の景気と為替相場の相関
まず、世界の景気状況です。100年に一度といわれる世界金融危機が原因で、
南アフリカランドが2008年10月に過去最安値をつけたことからも
深いかかわりがあると見て間違いなさそうです。
世界の景気はVIX指数というものである程度判断することが出来ます。
VIX指数:シカゴオプション取引所で、S&P500指数を対象としたオプション取引をベースに算出されている指数です。この数値が高いほど、投資家が相場の先行きに不透明感を感じていることを表します。
この数値が40を超えると総悲観(不景気)、
10程度で安心感が高まる(好景気)
と推測することができます。
なお、通常は10~20の間で推移しています。
過去の出来事に対するVIX指数
- 2001年9月:ニューヨーク同時多発テロでVIX指数44
- 2002年7月:エンロン不正会計事件VIX指数45
- 2003年3月:イラク戦争勃発でVIX指数34
- 2008年10月:世界金融危機でVIX指数89 ←過去最高値を記録!
- 2011年8月:アメリカ国債格下げでVIX指数48
- 2015年8月:中国経済の減速でVIX指数53
では、VIX指数と南アフリカランドの為替に相関関係があるのか見てみましょう。
上のグラフは2001年1月から、2019年3月までのVIX指数とランド円の推移を表したものです。
※ちなみに、このグラフはVIX指数とランド円の月足データを元に作成したため、2008年10月付近のVIX指数が89まで届いていません。
このグラフから、VIX指数(赤い線)が20を超えて急激に高くなると、
ランド円(青い線)は急激に下がることが見て取れます。
つまり、VIX指数(世界の景気)とランド円の間は見事な逆相関(一方が上がると他方が下がり、他方が上がると一方が下がる)があるといえるでしょう。
VIS指数が10~20で推移している間はランド円は緩やかに高くなり、逆に20を超えてくると安値になっていきます。
景気が悪くなった(VIX指数が20を超えた)場合
VIX指数が20を越えた期間(2ヶ月以上)について、ランド円の推移を見てみました。
日付 | 期間 | ランド円の推移 |
2001年1月~2001年6月 | 6ヶ月 | 15.19→14.81(down↓) |
2001年8月~2002年2月 | 7ヶ月 | 15.12→11.73(down↓) |
2002年5月~2003年6月 | 14ヶ月 | 12.08→14.67(UP↑) |
2007年8月~2007年9月 | 2ヶ月 | 16.61→16.19(down↓) |
2007年12月~2008年5月 | 6ヶ月 | 16.34→13.73(down↓) |
2008年7月~2010年2月 | 20ヶ月 | 13.58→11.85(down↓) |
2010年5月~2010年12月 | 8ヶ月 | 12.71→11.74(down↓) |
2011年8月~2012年1月 | 5ヶ月 | 11.54→9.50(down↓) |
2015年8月~2015年10月 | 3ヶ月 | 9.80→8.64(down↓) |
2016年1月~2016年2月 | 2ヶ月 | 7.77→7.09(down↓) |
過去18年間で10回、VIX指数が20を超えた期間がありましたが、そのうち8回もランド円が下がっています。
また、VIX指数が20未満から20以上に上昇した日は、ランド円の為替レートが例外なく急落していました。
景気が良くなった(VIX指数が20未満の)場合
今度は、VIX巣数が20を切った期間(2ヶ月以上)について、ランド円の推移を見てみました。
日付 | 期間 | ランド円の推移 |
2002年3月~2002年4月 | 2ヶ月 | 11.75→11.85(UP↑) |
2003年11月~2007年7月 | 45ヶ月 | 16.14→17.50(UP↑) |
2007年10月~2007年11月 | 2ヶ月 | 16.71→17.73(UP↑) |
2010年3月~2010年4月 | 2ヶ月 | 11.55→12.79(UP↑) |
2011年1月~2011年7月 | 7ヶ月 | 12.29→11.88(down↓) |
2008年7月~2010年2月 | 20ヶ月 | 13.58→11.85(UP↑) |
2012年2月~2012年5月 | 4ヶ月 | 9.74→10.24(UP↑) |
2012年8月~2012年11月 | 4ヶ月 | 9.43→9.30(down↓) |
2013年1月~2013年5月 | 5ヶ月 | 10.20→10.79(UP↑) |
2014年3月~2014年9月 | 7ヶ月 | 9.44→9.75(UP↑) |
2015年3月~2015年6月 | 4ヶ月 | 10.28→10.24 ほぼ同じ |
2016年3月~2016年5月 | 3ヶ月 | 7.08→7.04 ほぼ同じ |
2016年7月~2018年1月 | 19ヶ月 | 6.99→9.07(UP↑) |
2018年5月~2018年10月 | 6ヶ月 | 8.74→7.98(down↓) |
過去18年間で、VIX指数が20を下回った期間が14回ありましたが、そのうち9回でランド円が上昇しています。
結論
南アフリカランド円の為替相場は世界の景気に連動する可能性が高いです。
ちなみに、最新のVIX指数は下のサイトで見ることが可能です。
VIX指数(YAHOO FINANCE)
ここまで、さまざまなものとの相関を調べてきましたが、そろそろ今後の見通しについてまとめに入ります。
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