ニュージーランドドル(NZドル)円の見通し(今後)を過去10年チャートで予想

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ニュージーランドドル(NZドル)円の見通し(今後)

先進国通貨で1番の高金利通貨であるNZドルは、スワップ金利狙いのFXトレーダーによく利用されています。

ただ、スワップ狙いのトレードは長期保有が基本ですので、NZドルの今後の見通しはどうなるのか知っておく必要があります。

そこで、NZドル円の見通しについて、以下の点を調べながら予想してみました。


ニュージーランドドル(NZドル)円の過去10年のチャートで値動きを考察

NZドル円を長期間保有する場合、気になるのが過去の値動きです。
そこで、過去10年間NZドル円がどう推移してきたのか、為替チャートで確認しました。
特に、為替レートが大きく動いた時期について、その原因を調べることで、今後の見通しをある程度予測することができるかもしれません。

NZドル円過去10年のチャート

上の図は、NZドル円の過去10年の為替チャートです。
特に大きな値動きが6回発生しています。

①2008年8月~2009年3月のNZドル円暴落相場
100年に1度と言われる、世界金融危機の影響で、比較的安全とされる円が買われ、多くの高金利通貨が暴落しました。

この影響で、2008年8月1日に80.96円だったNZドル円の為替レートは、2009年3月1日には45.58円と、35円以上も下落しました。

②2009年3月~2010年6月のNZドル円上昇相場
2009年3月1日に45.58円だったNZドル円の為替レートは、2010年6月には68.48円と、約20円上昇しました。

この上昇相場は、アメリカの量的金融緩和政策 第1弾(QE1)によるものとされています。

③2010年10月~2011年7月のNZドル円上昇相場
2010年10月1日に58.83円だったNZドル円の為替レートは、2011年7月には67.13円と、10円近く上昇しました。

この上昇相場は、アメリカの量的金融緩和政策 第2弾(QE2)によるものとされています。

④2012年7月~2013年6月のNZドル円上昇相場
アメリカで2012年9月に再度導入された量的金融緩和 第3弾(QE3)の実施の影響で、NZドル円の為替レートは2012年7月~2013年6月にかけて、58.98円~83.41円まで約24円上昇しました。

⑤2015年1月~2016年6月の下落相場
2014年12月、2012年9月に導入されたアメリカの量的金融緩和が終わったことから、市場にあふれ出たドルが買い戻される形になり、NZドルを含む他の高金利通貨が安くなりました。
さらに、中国経済の景気減速や、記録的な原油安での世界景気も重なり、安全資産とされる円が買い戻され、NZドルが安くなりました。
そのため、2015年1月~2016年6月にかけて、93.05円~73.62円まで約20円下落しました。

⑥2016年11月~2017年2月の上昇相場
2016年11月、アメリカでトランプ氏が大統領に就任し、トランプ政策への期待感からアメリカ株高が進み、リスクオンの状態になり、NZドル高になりました。
そのため、2016年11月~2017年2月にかけて73.79円~82.43円まで10円近く上昇しました。
※リスクオン:リスクの高い投資で積極的にリターンを求めようとする動き

過去10年のNZドル円の為替チャートを振り返ると、NZドル円の為替相場は、豪ドル円と同じような値動きをすることが分かりました。

豪ドル円の過去10年の為替チャートはこちらです→豪ドルの見通し


NZドルと豪ドルの相関

過去10年チャートから、大きく動いた要因ごとに、NZドルと豪ドルの変動期間と変動率と比較することで、NZドルと豪ドルの相関関係を調べました。

 動いた要因  NZドルの変動期間と変動率  豪ドルの変動期間と変動率
 ①2008年の世界金融危機  2008年8月~2009年3月
 44%下落
 2008年8月~2009年2月
 44%下落
 ②量的金融緩和政策 第1弾  2009年3月~2010年6月
 50%上昇
 2009年2月~2010年5月
 52%上昇
 ③量的金融緩和政策 第2弾  2010年10月~2011年7月
 14%上昇
 2010年9月~2011年5月
 19%上昇
 ④量的金融緩和政策 第3弾  2012年7月~2013年6月
 41%上昇
 2012年6月~2013年5月
 32%上昇
 ⑤量的金融緩和の終了  2015年1月~2016年6月
 21%下落
 2014年12月~2016年6月
 24%下落
 ⑥トランプ相場  2016年11月~2017年2月
 10%上昇
 2016年11月~2017年3月
 8%上昇

上の比較表からもわかるように、為替レートが動く要因は同じでも、NZドルと豪ドルで変動率・変動期間が若干異なることが分かります。

変動率:下落率はほとんど同じなのですが、上昇率には違いがありました
変動期間:豪ドルのほうが、NZドルよりも動き始める時期が若干早くなっていました

豪ドルが大きく動き出したら、次はNZドルが動くと思った方が良いかもしれません。


ニュージーランドドル(NZドル)円の史上最安値と、その原因

NZドル円の史上最安値は、2000年10月の1NZドル=41.87円です。
原因は、ニュージーランドの経済不況です。

2000年10月以降での最安値は、2009年2月の1NZドル=44.20円で、世界金融危機が原因です。

ここ数年では、NZドル円の為替レートは、世界経済の影響を大きく受けています。


ニュージーランド国内の経済成長率の見通し

さらに、ニュージーランド国内の経済についても、問題がないか確認してみました。

ニュージーランドの経済成長率
2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
+2.10% +2.83% +3.19% +3.58% +3.04% +2.92%
2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年
+3.96% -0.41% +0.36% +1.98% +1.88% +2.54%

リーマンショックのあった2008年はマイナス成長でしたが、それ以外はプラス成長です。
また、2015年・2016年とも経済成長率3%以上で、先進国の中では高い数値です。
これらのことから、ニュージーランド経済は堅調に推移していることがわかります。
また、2017年のニュージーランドの経済成長も3.04%と良好です。
※2018年は国際通貨基金(IMF)による2018年4月時点の推計

ニュージーランド経済成長率の推移
1~3月期 4~6月期 7~9月期 10~12月期
2018年
2017年 +3.0% +2.8% +2.7% +2.9%


NZドルの政策金利の見通し

NZドルの政策金利は、世界経済やアメリカの動向ほど為替相場に影響を与えません。
ただし、NZドルでスワップトレードする際は、今後の金利動向を知っておきたいところです。

直近1年のNZドル 政策金利の推移(単位:%)
2017年
7月
8月 9月 10月 11月 12月 2018年
1月
2月 3月 4月 5月 6月
1.75 1.75 1.75 1.75 1.75 1.75 1.75 1.75 1.75 1.75 1.75 1.75

過去1年の政策金利は1.75%を維持していて、先進国では1番の高金利通貨です。
NZドルの政策金利は、基本的に消費者物価指数(CPI)によって決められます。

ニュージーランドの消費者物価指数発表時期は、1月・4月・7月・10月の4回あり、
目標値の+1.0%~+3.0%に対して以下のように推移しています。

ニュージーランド消費者物価指数の推移
発表日 1月発表 4月発表 7月発表 10月発表
2018年 消費者物価指数 +1.6% +1.1%
2017年 消費者物価指数 +1.3% +2.2% +1.7% +1.9%

ニュージーランド準備銀行(RBNZ・NZ中央銀行)は、消費者物価指数の上昇率が2019年に2.0%に達すると推測しています。

2017年4月に発表された消費者物価指数がすでに2.0%に達しましたが、ニュージーランド準備銀行のウィーラー総裁は2017年8月の声明で、
「(NZドルの押し上げやインフレの一段の減速を招きかねないため)金融政策は相当の期間、緩和的(=低金利)だろう」
と発言しました。

一方、2018年5月10日、ニュージーランド準備銀行は、
「現状の予想では2019年の第3四半期に利上げを行う」
と発表したことから、今後NZドルの金利は緩やかに上昇していくと思われます。

NZドル円のスワップポイントは、ニュージーランド政策金利に左右されますが、FX会社によっても大きく違います。また、同じFX会社でも日によってもらえるスワップポイントが異なりますので、長期にわたって高スワップを維持しているFX会社を選ぶのが賢い選択です。
NZドルのスワップポイントを比較


2018年NZドル円の今後の見通しは?

NZドル円2018年4月~2018年6月の為替レート

2018年4月~2018年6月のNZドル円為替相場はレンジ相場
直近3か月のNZドル円為替相場は、74円~80円を行き来するレンジ相場でした。
2018年6月12日時点でNZドル円為替相場は77.31円です。
最近NZドル円に影響を与えたニュースは以下の通りです。

NZドル関連ニュース
日付 ニュース NZドル円
為替相場
2017年
12月11日
NZ準備銀行の次期総裁にエイドリアン・オア氏が任命
(オア氏の就任は、2018年3月27日の予定)
NZドル高
(円安)
2018年
1月18日
中国GDPの結果が予想より好調
→中国との貿易が盛んなオーストラリアが豪ドル高(円安)
→NZドルもつられてNZドル高(円安)になりました
NZドル高
(円安)
2月5日 米国のNYダウ平均が暴落し、各国の株に連鎖する世界同時株安が発生
→高金利のNZドルを売って、信頼性の高い円を買う動きになりました
NZドル安
(円高)
2月7日 ニュージーランドでの2017年12月の失業率が4.5%
→市場予想の4.7%を下回りました
NZドル高
(円安)
2月8日 NZ準備銀行が政策金利の据え置き(1.75%)を決定
→市場では、政策金利はしばらく据え置きになると予想
NZドル安
(円高)
3月15日 ニュージーランド10-12月GDPが前年比+2.9%
→市場予想の+3.1%を下回りました
NZドル安
(円高)
4月10日 米中貿易戦争の警戒が和らぎました
→リスク選好の円売りが先行し、NZドル高(円安)になりました
NZドル高
(円安)
5月29日 イタリア政治の先行き不透明感でイタリア株が3%超の大暴落
→リスク回避でNZドルが売られました
NZドル安
(円高)

NZドルの為替レートは、世界経済・アメリカ経済・隣国の豪ドルの影響を強く受けることから
・アメリカドルの利上げ
・トランプ政策の動向
・豪ドルの為替相場
についても調べました。

アメリカドルの利上げ
2018年3月開催のFOMCでは、フェデラル・ファンド金利(FF金利)の0.25%の引き上げ(利上げ)が決定され、アメリカの政策金利は現在1.75%です。

ただし、FRB(アメリカの連邦準備銀行)は以前から、利上げを示唆していただけに、為替相場が急激な円高、円安になることはありませんでした。

その証拠に、利上げ発表日の3月21日のNZドル円為替相場は、
始値76.49円→終値76.66円と、小幅な値動きでした。

今後の焦点は、アメリカドルの利上げ時期です。市場では緩やかな利上げが予想されていますが、利上げ時期が早ければ、NZドル円が円高に進む可能性があります。
6月12・13日開催のFOMCで、アメリカの利上げが確実視されていますので、6月の利上げは市場では織り込み済みです。

トランプ政策の動向
トランプ大統領の経済に関する主な政策は2つです。

1.減税により海外進出した企業を米国に呼び戻し、今後10年で2500万人の雇用を創出
2.輸入品に高い関税をかけて米国内企業を守る

これらの政策が思惑通り機能すれば、さらなる景気向上につながり、NZドル円の為替相場も円安が進みます。逆に政策が失敗に終わり、期待した結果にならない場合、景気は後退し、NZドル円の為替相場は円高になります。

2017年8月9日の北朝鮮に対するトランプ大統領の過激な発言などから、北朝鮮の地政学リスクが高まり、NZドル円の為替が円高に動きました。

さらに11月17日、ロシアゲート事件を調査しているモラー特別検察官が、トランプ氏の側近メンバーを召集と報じたことから、多くの通貨で円高が進行しました。

2018年3月8日、鉄鋼とアルミニウムに輸入関税を課すことから始まった米中貿易摩擦の影響で、多くの通貨で円高が進行しました。

豪ドルの為替相場
NZドルは「豪ドルの後を若干遅れて為替が変動する」という傾向があります。
豪ドル円の2018年5月1日~6月12日の値動きは、82.32円→83.79円と若干円安です。
一方、NZドル円は76.88円→77.39円と、はそれほど変わりません。

NZドルの今後の見通しまとめ
2018年5月~6月の値動きは、豪ドルのほうが若干の円安でした。
そのため、現在NZドルは豪ドルの値動きに追従していて、今後円安に傾く可能性があります。

ファンダメンタルズでは、ニュージーランド国内の経済成長も堅調に推移しているため、アメリカの追加利上げが早期に実施されなければ、NZドル円の為替相場は、今後も若干の円安傾向になることが予想されます。

ただし、北朝鮮やトランプ政権の予測不可能な行動により、突発的な円高に見舞われる場合があります。

これらのことから、今後3か月のNZドル円為替レートは、74円~81円と予想します。
(2018年6月12日時点)



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