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著者:為替カバ 更新日:2025年1月1日
オーストラリアの政策金利の推移と見通し 為替レートへの影響
この記事のもくじ- オーストラリアの政策金利の推移
- FX会社のスワップポイントはオーストラリアの政策金利を参考に決定
- オーストラリアの政策金利は、豪ドル円の為替レートに影響を与える?
- 政策金利が上がった場合の為替レートへの影響
- 政策金利が下がった場合の為替レートへの影響
- 政策金利の為替レートへの影響 結論
- オーストラリアの政策金利見通しは?
1.オーストラリアの政策金利の推移
オーストラリアの政策金利は現在4.35%です。
また、過去の政策金利は、下のように推移しています。
年 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2024 | 4.35 | 4.35 | 4.35 | 4.35 | 4.35 | 4.35 | 4.35 | 4.35 | 4.35 | 4.35 | 4.35 |
2023 | 3.10 | 3.35 | 3.60 | 3.60 | 4.10 | 4.10 | 4.10 | 4.10 | 4.10 | 4.35 | 4.35 |
2022 | 0.10 | 0.10 | 0.10 | 0.10 | 0.85 | 1.35 | 1.85 | 2.35 | 2.60 | 2.85 | 3.10 |
2021 | 0.10 | 0.10 | 0.10 | 0.10 | 0.10 | 0.10 | 0.10 | 0.10 | 0.10 | 0.10 | 0.10 |
2020 | 0.75 | 0.75 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.10 | 0.10 |
2019 | 1.50 | 1.50 | 1.50 | 1.50 | 1.25 | 1.00 | 1.00 | 1.00 | 0.75 | 0.75 | 0.75 |
2018 | 1.50 | 1.50 | 1.50 | 1.50 | 1.50 | 1.50 | 1.50 | 1.50 | 1.50 | 1.50 | 1.50 |
2017 | 1.50 | 1.50 | 1.50 | 1.50 | 1.50 | 1.50 | 1.50 | 1.50 | 1.50 | 1.50 | 1.50 |
2016 | 2.00 | 2.00 | 2.00 | 2.00 | 1.75 | 1.75 | 1.50 | 1.50 | 1.50 | 1.50 | 1.50 |
2015 | 2.50 | 2.25 | 2.25 | 2.25 | 2.00 | 2.00 | 2.00 | 2.00 | 2.00 | 2.00 | 2.00 |
2014 | 2.50 | 2.50 | 2.50 | 2.50 | 2.50 | 2.50 | 2.50 | 2.50 | 2.50 | 2.50 | 2.50 |
2013 | 3.00 | 3.00 | 3.00 | 3.00 | 2.75 | 2.75 | 2.50 | 2.50 | 2.50 | 2.50 | 2.50 |
2012 | 4.25 | 4.25 | 4.25 | 4.25 | 3.50 | 3.50 | 3.50 | 3.50 | 3.50 | 3.50 | 3.00 |
2011 | 4.75 | 4.75 | 4.75 | 4.75 | 4.75 | 4.75 | 4.75 | 4.75 | 4.75 | 4.50 | 4.25 |
2010 | 3.75 | 3.75 | 4.00 | 4.25 | 4.50 | 4.50 | 4.50 | 4.50 | 4.50 | 4.75 | 4.75 |
2009 | 4.25 | 3.25 | 3.25 | 3.00 | 3.00 | 3.00 | 3.00 | 3.00 | 3.25 | 3.50 | 3.75 |
2008 | 6.75 | 7.00 | 7.25 | 7.25 | 7.25 | 7.25 | 7.25 | 7.00 | 6.00 | 5.25 | 4.25 |
2008年以降におけるオーストラリアの政策金利は、0.10%~7.25%の間で推移しています。
(赤字:最高金利 青字:最低金利)
先進国通貨でありながら、日本の政策金利よりも高金利です。
2.FX会社のスワップポイントはオーストラリアの政策金利を参考に決定
FXで豪ドル円を長期投資する場合、特に気をつけたいのがスワップポイントです。
FX会社のスワップポイントは政策金利を参考に決まります。
ただし、どのくらい参考にするかはFX会社により違いますし、同じFX会社でも時期によって豪ドル円のスワップポイントが違います。
そのため、継続して高いスワップポイントを提供するFX会社を選べば、より有利に投資できます。
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3.オーストラリアの政策金利は、豪ドル円の為替レートに影響を与える?
豪ドルは、先進国通貨の中では高金利の通貨です。
そのため、政策金利が動くことで為替レートも変動するのか、相関関係を調べてみました。
上の図は、2008年1月~2017年11月におけるオーストラリアの政策金利と豪ドル円の相関図です。
オーストラリアの政策金利が上がった場合と下がった場合で、豪ドル円の為替レートがどのように変動するのか調べました。
4.政策金利が上がった場合の為替レートへの影響
2008年以降、オーストラリアの政策金利が上がったのは2回です。
①2008年1月→2008年3月
オーストラリアの政策金利は、6.75%→7.25%まで、0.50%上がりました。
その間、豪ドル円の為替レートは、98.06円→91.03円まで下落しました。
②2009年9月→2010年11月
オーストラリアの政策金利は、3.00%→4.75%まで、1.25%上がりました。
その間、豪ドル円の為替レートは、78.59円→80.02円に若干上昇しました。
オーストラリアの政策金利が上がった場合、豪ドル円は
- 下落(円高)1回
- 若干上昇(円安)1回
です。
5.政策金利が下がった場合の為替レートへの影響
2008年以降、オーストラリアの政策金利が下がったのは4回です。
①2008年8月→2009年4月
オーストラリアの政策金利は、7.25%→3.00%まで、1.50%下がりました。
その間、豪ドル円の為替レートは、101.68円→68.40円まで下落しました。
②2011年10月→2013年8月
オーストラリアの政策金利は、4.75%→2.50%まで、2.25%下がりました。
その間、豪ドル円の為替レートは、74.60円→87.84円に上昇しました。
③2015年1月→2015年5月
オーストラリアの政策金利は、2.50%→2.00%まで、0.50%下がりました。
その間、豪ドル円の為替レートは、97.91円→94.40円まで若干下落しました。
④2016年4月→2016年8月
オーストラリアの政策金利は、2.00%→1.50%まで、0.50%下がりました。
その間、豪ドル円の為替レートは、80.86円→77.56円まで若干下落しました。
オーストラリアの政策金利が下がった場合、豪ドル円の為替相場は
- 下落(円高)1回
- 若干の下落2回
- 上昇(円安)1回
です。
6.政策金利の為替レートへの影響 結論
利下げ局面と利上げ局面が合わせて6回と少ないのですが、オーストラリアの政策金利と豪ドル円の為替レートには、相関が見られませんでした。
政策金利発表前後数日は、為替レートへの影響があるかもしれませんが、数か月や1年程度の長期で見ると、ほぼ影響を及ぼさないといえます。
7.オーストラリアの政策金利見通しは?
2019年2月21日 オーストラリア大手銀行のコメント
オーストラリア準備銀行(豪中銀)が年内に2度の利下げに踏み切るとの見通しを公表しました。
オーストラリア準備銀行が直接発表したわけではない(大手銀行のコメント)ため、確実ではありませんが、利下げの可能性も出てきました。
2019年5月21日 オーストラリア準備銀行 ロウ総裁のコメント
「物価上昇率が政策目標(2~3%)を下回ることになれば、利下げが適切」
「6月4日の理事会で利下げが適切かどうか検討する」
2019年6月4日 オーストラリア準備銀行 ロウ総裁のコメント
「今回の利下げが失業率の低下を促進し、インフレ目標(2~3%)の達成につながるだろう」
2019年10月1日 オーストラリア準備銀行 ロウ総裁のコメント
「(利下げが)雇用と所得の伸びを下支えする」
「必要ならさらに緩和的な金融政策(=利下げ)をとる」
2019年10月1日 オーストラリア コモンウェルス銀行のコメント
「2020年2月に再度利下げし、0.50%になるだろう」
2019年11月5日 オーストラリア準備銀行 ロウ総裁のコメント
「物価目標と完全雇用の達成のため、長期にわたって低金利が必要」
「必要ならさらに緩和的な政策(=利下げ)をとる準備がある」
2020年2月4日 オーストラリア準備銀行 ロウ総裁のコメント
「物価目標と完全雇用の達成のため、長期にわたって低金利が必要」
「必要ならさらに緩和的な政策(=利下げ)をとる準備がある」
2019年11月のコメントを引き続き発信しています。
2020年3月3日 オーストラリア準備銀行 ロウ総裁のコメント
「必要ならさらに緩和的な政策(=利下げ)をとる準備がある」
政策金利を0.50%に下げた後の発言ですが、今後の利下げ余地は乏しく限界に近いです。
2020年3月19日 オーストラリア準備銀行 ロウ総裁のコメント
「完全雇用達成に向けた進展が見られ、インフレ率が目標値の2~3%に達すると確信が持てるまで利上げはしない」
政策金利を0.25%に下げた後の発言です。
為替の見通しについてはこちらです
→オーストラリアドル(豪ドル)円の為替見通し
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